9条ネット岡山

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

イラク派兵差止訴訟岡山       憲法判断を避けた「逃げの判決」            「平和的生存権の具体的権利性」は認める

   「自衛隊イラク派兵差止訴訟おかやまの会」 の原告団(原告団長=矢山有作さん)が、イラク派兵差止、違憲判断、損害賠償を求めて提訴していた裁判(3次訴訟)で、岡山地裁は2月24日、派兵についての憲法判断には言及せず、原告の請求を退けました。
 一方で、平和的生存権の具体的権利性は認めました。
 憲法判断を避けた「逃げの判決」ですが、「平和的生存権の具体的権利性」について認めた点では評価できるとする声もあります。
 イラク派兵の違憲性については言及を避けました。この点では、司法の違憲立法審査権を果たすべき役割から逃避したと厳しく批判されるべきです。 
 平和的生存権については「徴兵拒絶権、良心的兵役拒絶権、軍需労働権等の自由権的基本権として存在」し、それが具体的に侵害された場合においては損害賠償請求ができると認めました。
 しかし判決は結論として、「自己の憲法上の見解ないし平和的生存権に基づく平和、非戦の心情や感情を害されたとして慰謝料請求を求めるに過ぎない」、「原告らが直接イラク戦争の参戦を迫られ、現実に身体の安全等が侵害される危険にさらされたわけでもない」として、原告他の平和的生存権の権利侵害を認めませんでした。
 1次2次訴訟の判決は4月23日。


朝日新聞記事はこちらにUPされていますのでご覧ください。
http://qzto.exblog.jp/

山陽新聞記事
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2009/02/24/2009022418160331029.html
岡山地裁で言い渡された自衛隊イラク派遣差し止め訴訟の判決について、会見する原告弁護団
山陽新聞2009年2月24日
岡山イラク派遣訴訟で訴え退け
憲法判断には言及せず 地裁判決

自衛隊のイラク派遣は武力行使の放棄などを定めた憲法に違反するとして、岡山県などの住民40人が国に、派遣の違憲確認や差し止めなどを求めた訴訟の判決で、岡山地裁は24日、「訴えは不適法」として派遣の違憲性には言及せず、いずれも請求を退けた。

 同様の集団訴訟はこれまで岡山を含め全国11地裁で争われ、すべて原告側が全面的に敗訴。今回の判決は、唯一、イラク派遣を違憲とした2008年4月の名古屋高裁判決後、初の司法判断として注目されていた。

 近下秀明裁判長は違憲確認と差し止め請求に関し、「私人である原告は民事上の請求権を有さない」などと却下。その上で、派遣の違憲性について「仮に違憲、違法であったとしても原告らの法的利益を侵害することはなく、判断しないのが相当」と言及を避けた。

 「派遣によって平和的生存権が侵害され精神的苦痛を受けた」とする原告側主張に対しても、「(請求は)現実的な根拠に乏しい」とし1人1万円の慰謝料請求を棄却した。

 一方で、一連の訴訟を通じて原告側が主張している平和的生存権を憲法上の基礎的権利と認定。「徴兵や兵役を拒絶する権利などが侵害された場合、損害賠償が請求できる」と踏み込んだ見解を示した。

 原告側弁護団は判決後の会見で「平和的生存権の具体的な権利が初めて明確に示された」と一定の評価を示し、控訴については明言を避けた。

【詳しくは山陽新聞紙面をご覧ください。】

(2009年2月24日)


毎日新聞記事
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20090225ddlk33040740000c.html
自衛隊イラク派遣:差し止め訴訟 
地裁で敗訴も原告側、高く評価 /岡山

◇「平和的生存権は基底的権利」と判示
 憲法が保障する平和的生存権を「賠償請求の根拠になり得る具体的な権利」と判断しながらも、自衛隊イラク派遣の憲法判断には踏み込まなかった24日の岡山地裁判決(3次訴訟)。原告側は、平和的生存権を徴兵拒絶権などの具体例を示して「基本的人権の基底的権利」としたことを高く評価。一方で、憲法判断に触れなかった点については批判もあった。【石川勝義、坂根真理】

 ◇憲法判断避けたとの批判も
 「自衛隊イラク派兵差止訴訟弁護団全国連絡会」の佐藤博文弁護士は札幌市から駆け付けた。「結論は敗訴だが、内容的には5年間イラク戦争に反対し、さまざまな人々が裁判を戦った成果が見事に反映された」と判決を評し、「有事法制など強制的に国民を動員する仕組みが現実に出来ている中で、抵抗権を具体的に示している」と意義を強調した。

 名古屋弁護団事務局長の川口創弁護士は、「平和的生存権は『自衛隊は違憲』とする学者でも認めないことが多い。しかし、(名古屋高裁判決を踏襲して)権利性が認められ、正面から争える可能性を確認できた」と歓迎。また、具体的な権利名を挙げた点に触れ、「自衛隊員が海外派遣に『ノー』と言った場合、この判決を基に争える。時代状況を見据えた判決だ」とした。

 一方で、憲法判断をしなかった点には厳しい意見が相次いだ。矢山有作原告団長は「司法の真の独立のため違憲立法審査権があり、裁判所はこれを十分に行使しなければならない。イラク派兵が海外での武力行使であるのは間違いなく、裁判所はなぜ判決で言えないのか。猛省を促したい」と語気を強めた。

 河原昭文弁護団長は「平和的生存権については前進した。ただ、イラクの現状、自衛隊派遣の違憲性の判断は回避し、大事な裁判所の任務を拒否したと思う。(4月23日の)1・2次訴訟の判決は、今回の判決を超えてほしい」と話した。

 ◇識者が談話
 名古屋高裁以降、初の司法判断となった岡山地裁判決の評価を識者に聞いた。【佐藤慶、石戸諭、松井豊】

 高裁判決の平和的生存権に関する論文を執筆した奥平康弘・東京大名誉教授(憲法)は「名古屋高裁を意識した判決だ。特に平和的生存権の解釈に力点を置いている。(徴兵拒絶権など判決で)例示された事例に対応するような状況が乏しい以上、現実への影響は少ないが、憲法の持つ平和主義の精神を中心に据えた解釈だ。9条に基づく提訴の可能性を残した判決」との見方を示した。

 また、平和的生存権に詳しい愛知大法科大学院の小林武教授(憲法)は「平和的生存権の内容を具体的に挙げた点が特徴といえる。政府は名古屋、岡山と続いた司法の判断に誠実に耳を傾け、現在日程に上っているソマリア沖への自衛隊派遣などに慎重になるべきだ」と語った。

 百地章・日大教授(憲法)は「自衛隊のイラク派遣部隊は既に撤収しており、派遣差し止めと違憲確認を不適法として却下したのは当然」。平和的生存権については「現実的な侵害はないとして損害賠償請求を退けたが、一部の学説を基に裁判規範性まで認めたのは単なるリップサービスではないか」と述べた。

 一方、高裁判決を「そんなの関係ねえ」と一蹴した田母神俊雄・元航空幕僚長は「議論を経て国会が決めたことを、司法がいちいち判断しないのは当然。平和的生存権をもとに命令を拒絶するような自衛官はいないだろう。高裁判決も傍論に過ぎず、今後の自衛隊の海外活動にも特段の影響はないのでは」と話した。



 声明
         2009年2月24日
   自衛隊イラク派兵差止訴訟おかやまの会
    自衛隊イラク派兵差止訴訟岡山弁護団
自衛隊イラク派兵差止訴訟弁護団全国連絡会

1 本訴訟の意義
 自衛隊は、イラクにおいて、武装した米兵を空輸するなどの兵站活動を担い、またサマワに駐留してアメリカの占領行政の一端を担ってきた。自衛隊の活動は明確に米軍の武力行使と一体化しており、武力行使を禁止する日本国憲法に反することは明らかである。
 私たちはこの裁判において、イラクの市民に銃口を向けたくない、加害者としての立場に立つことは決して許されない、との思いを込めて、自衛隊イラク派兵の違憲性を正面から訴えてきた。そして、司法府に対して、これほど明らかな憲法違反行為が続けられている今こそ憲法の番人としての責務を果たすべきときであると、問い続けてきた。
 戦争を二度としないこと、戦力を持たないことを誓った日本国憲法は自衛隊の派兵によってさらに骨抜きにされ、日本は米軍と共に世界中に軍隊を送り出して民衆に対して武力を行使する「戦争をする国」に大きく変質しようとしている。
 行政府、立法府が明らかに憲法に違反する自衛隊派兵を強行し、憲法の平和主義を破壊し、日本を再び戦争する国に大きく変質させようとしている今こそ、「憲法の番人」である裁判所は立法主義、平和主義を堅持する責務を果たさねばならない。私たちは、裁判所が司法消極主義の呪縛から解き放たれ、「憲法と良心」に従って憲法上裁判官に課せられた義務を果たすことを求めて本訴訟を提起した。
2 2008年4月17日、名古屋高等裁判所において国民の平和的生存権の具体的権利性を肯定した上で、イラク派兵は憲法9条1項に違反するとする画期的な違憲判断が下された。この判決後、全国各地で300回を超える違憲判決報告会が開催され、多くの国民の中に違憲判決の価値が広がり、根ざしつつある。
 この中で違憲判決と通して改めて、国民の中に平和的生存権の具体的権利性についての確信が広まっていったものといえる
3 本日、岡山地裁民事1部は、イラク派兵の違憲性については言及を避けた。
 この点では、司法の違憲立法審査権を果たすべき役割から逃避したと厳しく批判されなければならない。
 しかし、判決は、「平和的生存権については、法規範性を有する国民の基本的人権として承認すべきであり、本件における原告らの主張にかんがみれば、平和的生存権は、すべての基本的人権の基底的権利であり、憲法9条はその制度規定、憲法第3章の各条項はその個別人権規定と見ることができ、規範的、機能的には、徴兵拒絶権、良心的兵役拒絶権、軍需労働権等の自由権的基本権として存在し、また、これが具体的に侵害された場合等においては、不法行為法における被侵害利益としての適格性があり、損害賠償請求ができるともみとめられる」とし、平和的生存権の具体的権利性を正面から肯定をした。
 この判決により、平和的生存権の具体的権利性はまさにゆるぎないものとなった。
 判決は結論として、原告他の平和的生存権の権利侵害を肯定しなかった。しかし、政府は今後も海外派兵を拡大しようとしており、また、国民保護法制を制定するなど、戦争をする国づくりを着々と進めている。こういった状況下で、平和的生存権の権利侵害を主張しなら憲法に反する政治を司法の場で正しくしていく必要は今後も続いていくことは間違いない。
 その中で、本判決で平和的生存権の具体的権利性が明確に示され、平和的生存権が確立したといえることは、憲法の平和主義を実現していくために極めて重要な意味を持っている。
 この点で、岡山地裁第1民意部が平和的生存権の具体的権利性を肯定したことは高く評価されるべきである。

スポンサーサイト

PageTop

和気町議会議員 赤岩明さんのお悔やみを申し上げます

 和気町議会議員の赤岩明さんが急逝されました。 
 赤岩さんは、護憲の地方議員として、住基ネット反対の裁判闘争や「吉井川流域住民の会」などの世話人を引き受けてこられ、市民運動に多大な尽力を長年されてきた方でした。
 赤岩さんのご活躍に感謝し、謹んで哀悼の意を表します。

PageTop

安東先生への分限免職処分を撤回させましょう!


原告の安東先生は、安倍晋三・元首相の書いた本・『美しい国へ』の中で、「不適格教員」の実例にされた(でっちあげられた)方です。

 教育基本法が改悪され、さらには、教員免許更新制ができたことによって、政府や体制の意に沿わない先生たちは、「指導力不足教員」であると決め付けられてしまい、学校から排除されるということが、今後さらに多くなるでしょう。

 1月27日、岡山地方裁判所は(処分そのものが不当であったことを言わない不充分な判決ですが)処分取り消しの判決を出しました。

2月5日午後4時、(当該である)安東先生と支援団体・「指導力不足等教員」問題を考える会が、全国28都府県から集まった1172筆の(控訴断念を求める)署名を、岡山県教育委員会に提出し、控訴を断念するよう申し入れました。

しかしながら、多くの労働者・市民が控訴の断念を要請したにもかかわらず、岡山県教育委員会は2月6日の会議で、同月9日に控訴することを決め、不当にも控訴を強行しました。
 安東先生の闘いはこれからも続きますが、私たちは変わらぬ連帯を続けていきます。

 安東先生への(理不尽な)分限免職処分を撤回させましょう!


山陽新聞記事
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2009/01/27/2009012722130584000.html
元教諭の分限免職処分取り消し命令
県教委に岡山地裁「裁量権の乱用」

 指導力不足を理由に岡山県教委が分限免職処分にしたのは無効として、公立中学校の元教諭男性(50)が、県に処分取り消しを求めた訴訟の判決で、岡山地裁は27日、処分の取り消しを命じた。

 判決理由で近下秀明裁判長は「教員の適格性を欠くとしても、地方公務員の適格性まで疑わせるものではない」と指摘。県教委が地方教育行政法を適用し、男性を教職から外し、他の教育機関に転職させる可能性を検討せず処分したのは「裁量権の乱用に当たる」と述べた。

 判決などでは、男性は2005年、「理科の実験で安全配慮を怠った」「試験問題が不適切」といった理由から、指導力不足と認定された。県教育センターで1年間研修を受けたが成果が出ず、06年、分限免職処分となった。


【詳しくは山陽新聞紙面をご覧ください。】


(2009年1月28日)

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。